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認知症の早期診断も人工知能で?… VUNO(ビュノ)社、脳MRI基盤の「AI認知症早期診断」ソリューションの商用化

2021-07-23    hit . 60917


「VUNO Med - DeepBrain®」の試演画面

VUNO-ソウル峨山(アサン)病院で脳MRIで認知症を予測した数値

2021.07.22 13:00

先月、米国食品医薬品局(FDA)が18年ぶりにアルツハイマー病の治療剤を承認して、認知症への関心が再び高まった。

韓国の認知症患者の増加率は年平均16%に達するほど急激であり、認知症の有病率も高いため、
65歳以上のお年寄り10人中の1人が認知症を病んでいる。

認知症は初期に発見した場合、症状を緩和させ、経過を鈍化させることができるため、早期発見が重要である。
さらに、国家認知症管理費用も2019年の年間16.5兆KRWから2040年には約63.1兆KRWにまで増加すると推定されるため、対応策が急を要する。

しかし問題は、認知症は早期診断が非常に難しい疾患ということである。 人間の脳は認知機能の問題が発生する前から神経退化による脳萎縮が発生し始めるが、
これを事前に発見することができなくて、診断の「ゴールデンタイム(Golden time)」を逃す場合が多い。

そのため、認知症の早期診断に関する国内外の研究は1日に3、4件ずつ発表されている。
代表的には日本の大阪大学校(Osaka University)と奈良科学技術研究所(Nara Institute of Science and Technology)の共同研究チームが、
コンピューターで人間とアバター間の対話で90%以上の正確性で認知症を探知できるマシンラーニング技術を開発したことがある。

韓国内には多くの機関と企業があるが、そのうち朝鮮(ゾソン)大学校の認知症国策研究団は患者を区別する正確度が94.2%に達し、
神経科専門医によって診断された認知症等級(CDR)を基準にした場合、認知症等級を判別精度は92.3%に達する。

特に、臨床学的に神経退化による脳萎縮は、脳MRI検査を通じてある程度その萎縮の程度が把握できる。

このように脳MRIによる認知症早期診断の可能性が確認された中で、脳MRI基盤に医療チームの認知症診断を助ける
人工知能を利用した革新的なソリューションを、VUNO(ビュノ)社が商用化に成功し注目されている。

代表的にはソウル峨山(アサン)病院と共同で、昨年12月に米国神経映像医学会誌(AJNR)に掲載した研究で、
自社のAIアルゴリズムの認知症疾患の予測精度を確認した。研究結果、VUNO社のアルゴリズムは、
領域分割(segmentation)および分類(classification)2段階のディープラーニング技術が適用されて、
患者の脳MRIからアルツハイマー病および軽度認知障害を高い精度で予測した。

該当アルゴリズムは、AUC(曲線下面積) 0.840-0.982でアルツハイマー病を予測し、
AUC 0.668-0.870で軽度性認知障害を予測して、優れた性能を示した。

このような優れた研究力量を基に、VUNO社は2019年6月、「VUNO Med - DeepBrain®」の韓国食品医薬品安全処の許認可を取得し商用化に成功した。
該当ソリューションはソウル峨山(アサン)病院と共に韓国型人工知能「Dr.Answer(ドクターアンサー)」事業の一環として開発されたが、
これは該当事業で初めて食品医薬品安全処の認証を取得した事例でもある。

このソリューションは脳MRIを基盤に脳領域を100個以上に分割(parcellation)し、主要脳領域の萎縮程度の情報を提供する。

「VUNO Med - DeepBrain®」は、医療チームに脳の領域別の萎縮程度の正常群との比較数値と、
これを基に計算した脳の年齢、そして脳の健康順位を知らせてくれるため、認知症など退行性脳疾患の診断に活用できる。

ソウル峨山(アサン)病院放射線科のS.J.KIM(キム・サンジュン)教授は「記憶障害など認知機能障害を訴える患者から本格的な認知症症状が現れる前に、
脳の領域別萎縮の程度など患者の状態を正確に把握することで認知症疾患の早期診断に役立つ」とし
「人工知能技術が臨床環境で医療チームに認知症診断のための多様な補助情報を提供して、究極的に国家認知症管理にも寄与する期待される」と述べた。

また、韓国内のアルツハイマー病は全体認知症の約75%を占める。 診断のために脳の機能的な変化を確認するPET(陽電子放出断層撮影)検査が実施されるが、
該当検査は費用が高く、実施出来る病院が多くないため、患者のクセシビリティが低い限界が指摘されてきた。

VUNO社が2020年12月に許可を取得した「VUNO Med - DeepBrain AD™」は、
アルツハイマー病で特異的に現れる脳の構造的変化及び質感を分析する人工知能基盤のアルゴリズムにて、
脳MRIを分析してアルツハイマー病の危険度を点数として提供するソリューションで、
AUC 0.88以上の優れたアルツハイマー病診断精度を立証したのが特徴である。

当該ソリューションは相対的にコストが低くアクセシビリティの高い脳MRI を基に一貫性のあるアルツハイマー病の可能性を提示するため、
アルツハイマー病の早期診断のための費用効果的な臨床ツールとして活用できる。

VUNO社のCTOのK.H.JUNG(ジョン・ギュファン)氏は「VUNO Med - DeepBrain AD™は、従来は不可能と考えられていた、
脳MRI基盤のアルツハイマー病の危険度の確認ができるため、認知症の診断過程を革新的に改善できるソリューション」と説明した。

続いて「VUNO Med - DeepBrain®、VUNO Med - DeepBrain AD™のような優れた性能を立証した2つのAIソリューションをはじめとして、
VUNOの人工知能技術力が、莫大な社会的コストと生活の質の低下をもたらす認知症問題の解決に役立つよう最善を尽くしていく」と述べた。


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