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モバイルでも「AlphaGo(アルファ碁)」の実行可能性を開く… KAISTのH.J.RYU教授の研究チーム、深層強化学習処理用人工知能チップを開発

2021-07-19    hit . 60480


AIモバイルチップ

2021.07.16 11:56

人工知能(AI)がゲームで人間に勝つほど賢くなり、百万人の中から犯罪者を3秒で探し出し、AIを利用して病気やその他の健康状態を予測し、
ソーシャルネットワークでは自殺しようとする意図を持った人を探し始めた。

また、音楽を作曲し、映画の台本を作成するなど、より速くスマートな人工知能のための基盤を作り、
多様な分野で急速な進展を見せたが、依然として道程が遠い。

また、人工ニューラルネットワークが更に深層的·複雑化されることに伴い、要求する事項は多様化され、急速に増加している。
ニューラルネットワークアーキテクチャ(Neural Network Architecture)は、新たなネットワークが絶えず開発され、
新たな応用プログラムと市場が出現し続けていることにより、日々変化している。

低電力で高度なプログラミングが可能な高性能汎用ニューラルネットワークプロセッシングソリューションの必要性はより高まっている。

この中でKAISTの電気·電子工学科のH.J.RYU(ユ·フェジュン)教授の研究チームが、
Googleディープマインドで開発した囲碁人工知能プログラム「AlphaGo(アルファ碁)」で活用された深層強化学習(Deep Reinforcement Learning,DRL)を
高い性能と電力効率で処理できる先端人工知能半導体技術を開発した。

深層強化学習アルゴリズムは、正解が与えられていない状況で、最適の答えを素早く見つけるために複数のニューラルネットワークを同時に使う特徴がある。

しかし、ニューラルネットワークが複雑に絡み合っており、大規模なデータを処理しなければならないため、
従来は大容量メモリを持つ多数の高性能コンピュータを並列して活用しなければ実現できなかったし、
演算能力が制限されて使用されるメモリが少ないノートパソコン、スマートフォンなどでは具現できなかった。

研究チームはモバイル機器などでも全ての深層強化学習アルゴリズムを処理可能な、
従来に比べて性能が優れて、電力効率が2.4倍高い人工知能半導体技術「OmniDRL」を開発した。
「OmniDRL」はOmni(全ての)+DRL(深層強化学習)の合成語である。

具体的には深層ニューラルネットワークデータ(加重値)に対する圧縮率の増加(演算に不要または重複したデータ数の減少)、
データの圧縮状態で演算(既存半導体は圧縮解凍が必要)、演算及び保存機能が統合されたSRAM(Static RAM)基盤の
PIM(Processing-In-Memory)技術を適用し、従来のフォンノイマンコンピュータ構造を脱皮して、、
プロセッサ-メモリ間のデータボトルネック現象及び電力消耗の問題を解決した半導体技術を使用した。

特に、従来のPIM半導体は定数(Integer)単位のみ演算が可能であったが、今回の研究を通じて
世界で初めて小数点(Floating-Point)基盤の演算(推論及び学習ともに可能)が可能な技術を開発した。

「OmniDRL」を深層強化学習アルゴリズムの性能比較研究に主に活用される「人型ロボット適応歩行システム」に適用した結果、
「OmniDRL」が接続されていない時よりも7倍以上速いスピードで適応歩行が可能となった。

H.J.RYU教授は「今回の研究は一つの半導体で深層神経網を高い圧縮を維持した状態で推論及び学習を可能とし、
特に不可能と思われていた小数点演算が可能な人工知能チップ技術を開発したという点で意味が大きく、
今後知能型ロボット操縦、自動運転ドローン、ゲームなど多様な分野に応用が可能になると期待される」と研究の意義を説明した。

韓国科学技術情報通信部のK.H.SONG(ソン·ギョンヒ)人工知能基盤政策官は
「今回の研究は半導体分野の新しいパラダイムである人工知能半導体分野において国内の研究結果を国際的に認められたという点で意味深い」と述べた。

続いてSONG政策官は「韓国科学技術情報通信部は今後、昨年着手した1兆KRW規模の人工知能半導体研究開発(R&D)を支援する一方、
来年から4,000億KRW規模のPIM半導体技術開発事業を本格的に推進するなど、人工知能半導体分野に対する投資を持続的に拡大していく計画」と述べた。

一方、今回の研究は韓国科学技術情報通信部の「革新成長と連携した知能型半導体の先導技術開発」事業の支援(2019~21年、総額18億KRW)を受けて行われ、
6月14日から19日まで開催された半導体分野学会「IEEE VLSI(Very Large Scale Integrated Circuit)技術および回路に関するシンポジウム(VLSI Symposia)」で、
「OmniDRL: A 29.3 TFLOPS/W Deep Reinforcement Learning Processor with Dual-Mode Weight Compression and On-Chip Sparse Weight Transposer」
とのタイトルで200件以上の発表論文中、優秀論文であるハイライト論文にも選定されるなど、大きく注目された。


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