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VR·AR酔いのない高品質立体映像を生成・編集する… ETRI、立体映像コンテンツのプレンオプティック(Plenoptic)技術を開発

2021-07-07    hit . 60569


(ETRIの研究チームが非定形プランオプティックカメラで立体映像を撮影する場面)

2021.07.07 08:51

韓国の研究チームが、人の目が認識するように立体映像を作って編集できる技術を開発して、
仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、ホログラムなど次世代コンテンツを作ってよりリアルに楽しむことができるようになる見通しである。

韓国電子通信研究院(ETRI)は非専門家も酔いのない3D映像を作り、編集までできる
「非定形プランオプティック(Plenoptic)コンテンツの獲得、生成、著作および可視化プラットフォームSW」技術を開発した。

プレンオプティック技術は、光の情報を高次元的に獲得して、コンピュータ演算で人が認識できる
様々な立体映像を作ることができる技術の一つである。

実感型コンテンツ関連の市場がだんだん大きくなっているが、現在使われている技術は、解像度が低かったり、
人の目とは動作方式が違って完全な立体感を提供することができない。
このため、使用者がめまいや映像酔いを訴えるなど、完全な体験をするには限界が多かった。

ETRIは映像酔いを減らしながらも、人の目のように自然に高解像度立体映像を得る技術を開発した。
研究チームは専用のプレンオプティックカメラで撮影した後、高性能コンピューターでデータを処理する方式を適用した。

特に、すでに撮影した映像と写真も焦点と視点を自由に変えられる、との大きな長所がある。
例えば、パンソリ公演に当該技術を活用すれば、映像を編集する時は太鼓を叩く鼓手と歌い手の方など、
欲しがるところに焦点を自由に変えることができる。

基本画面では撮影装備やマイクに隠れて見えなかった登場人物を映すように視点を変えることもできる。
特に、研究チームの技術は、プレンオプティック技術で人の目と類似して
両眼視差、運動視差、焦点調節、6自由度などをすべて具現して、立体感を実質的に表現できる。

ETRIはこの4年間、カメラの位置と撮影対象がほとんど動かない状態で行われる
「定型プランオプティック」技術の研究を進めながら得たノウハウを基に、一段階進んだ今回の成果を出すことができたと説明した。

今回開発した技術は位置と移動性の制約なく自由に撮影が可能な「非定型プレンオプティック」技術で、
同一容量で比べて品質も定型技術より性能が高い。 映像の解像度も、以前のFHDから4Kまで高めた。

ETRIの技術は非専門家も映像を簡単に編集し、VRヘッドマウンテッドディスプレー(HMD)、ARグラス、
メガネなし立体映像など、希望するディスプレイの形態で結果物を作ることができる。
そのおかげで、創作者達の接近性を高めて、物足りなかった実感型コンテンツの生産を増やすのに多く活用される見通しである。

当該技術はカメラ、ディスプレイの製造会社だけでなくCG/VFX、コンテンツ創作及び編集会社、
イメージ映像ツールSW及びアプリ開発会社、内視鏡等の医療装備、半導体等の工程検査装備、
虹彩認識及びCCTV等のセキュリティ会社、天文、軍事等の様々な分野で活用可能性が大きく、商用化にも有利である。

実際ETRIは当該技術を活用して2020年にアジア文化殿堂で鳳山(ボンサン)タルチュム、パンソリなどの無形文化財を撮影し、
2021年にはユネスコ国際武芸センターでテッキョン武道の示範を撮影したことがある。

これに基づいて、2020年には「ソフトウェーブ」、2021年には「ICT事業化フェスティバル」展示会で一般に公開、
関連企業等への技術移転という成果を上げた。

技術開発を主導したETRIホログラフィック研究室のD.H.KIM(キム·ドヒョン)責任研究員は
「今回の技術開発により、韓国が次世代の実感コンテンツ技術関連産業とサービスを先導し、
独自のデジタル映像コンテンツ生態系を構築することを希望する」と述べた。

研究チームは今後、立体映像の解像度を8Kまで増やして、使用者の仮想体験の再現空間を拡張したり、
映像酔いの程度を低減するなど性能を高めるための後続研究を進める。
又、個人のスマートデバイスを使用した個人放送などで使用可能になるほど当該技術を高度化する予定である。

一方、今回の研究は韓国科学技術情報通信部の「ホログラム中核技術開発事業」に属する
「中·大型空間用超高解像度非定型プランオプティック動画の著作·再生プラットフォーム技術開発」課題の一環として行われた。

研究チームは本成果に関連して技術移転3件、特許出願32件、SCI論文9件及び標準化寄稿書7件を発表した。


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