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人間の頭脳を模倣する人工知能センサーの開発… KAISTのH.J.Yang教授チーム、ニューロモピック技術に新しい方向を提示

2021-05-24    hit . 60328


時間や順次情報を伝達する光電子信号の動的処理は言語処理やコンピュータビジョンを含む多様なAI及びマシンラーニングアプリケーションにおいて重要な部分として作用している。

人間の脳の視覚皮質を模倣するための広範な努力にもかかわらず、物理的に分離された感知、記憶及び処理装置により、多くの時間と非効率的なエネルギー消費と追加ハードウェア費用がが発生する。

それで、KAIST物理学科のH.J.Yang教授の研究チームは、メモリスター素子基盤で脳の機能を模倣し、文字を認識できる人工知能センサーを開発し、脳の情報処理過程を模倣するニューロモピック(Neuromorphic)技術に新しい方向を提示した。

脳神経網は、神経細胞であるニューロンと、ニューロン同士をつなぐシナプスなどで構成されている。シナプスはニューロンから入力された情報を演算し学習する機能を遂行する。

特に、シナプスでの情報処理は非常に効率的に行われ、約20W レベルのエネルギーを使用するだけである。
例えば、人間と囲碁の対局を進めた人工知能プログラムは、人間の2,800倍に達する約56kWのエネルギーを消耗すると知られている。

シナプスの情報処理が効率的な理由は、多く仕事をする部位のシナプス連結が強くなり情報を素早く処理する一方、そうでない部位の連結は途絶える「シナプス可塑性」と呼ぶ現象のためである。

IoT、エッジコンピューティング等、少ない消費電力を必要とする分野では、「シナプス可塑性」現象を含む人間の脳で起こる情報処理過程を模倣するニューロモピック技術について研究が活発に進められている。

H.J.Yang教授の研究チームは、メモリスター素子を活用してニューロモピック技術を具現できる人工知能センサーを研究した。
研究チームは、二つの電極の間に硫化スズ素材を挟んだメモリスター素子を作った。

素子の電子構造を精巧に調節できる硫化スズ素材はメモリスター素子が「シナプス可塑性」のような特徴を発揮できるようにした。
研究チームは、色々の文字が混ぜられている複雑な環境で、この素子を適用した人工知能センサーをハングル認識に活用し、有用性を検証した。その結果、「行こう」、「買おう」等の簡単なハングルを91%水準で認識することに成功した。

H.J.Yang教授は、“今回の研究は硫化スズ基盤メモリスター素子のニューロモピック適用可能性を確認したことに意味がある″とし“今後5年以内に超低電力、超高集積人工知能素子を駆動できるよう関連素材、部品技術の研究に注力する計画″と述べた。

一方、H.J.Yang教授の研究チームによる今回の研究は、2017年6月のサムスン未来技術育成事業の支援課題で、研究結果は5月14日(米国現地時間)サイエンスアドバンシス(Science Advances)に「2次元メモリスター基盤の言語学習用センサー内蓄積コンピューティング(In-sensor reservoir computing for language learning via two-dimensional memristors)」とのタイトルで掲載された。

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