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KAISTのJung Myeong Su教授、テラバイト(TB)メモリー時代を開く!

2021-03-17    hit . 61076


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非揮発性メモリと超低遅延SSDを一つのメモリ空間に統合するメモリオーバーストレージ(Memory-over-Storage、以下MoS)の技術開発に成功


非揮発性メモリ(以下、NVDIMM)と超低遅延SSD(半導体保存装置)が一つのメモリに統合され、少数のグローバル企業だけが主導する未来永久メモリ(Persistent Memory)より性能と容量が大幅に向上したメモリ技術が、韓国の研究チームによって開発された。

KAISTは16日、電気·電子工学部のJung Myeong Su教授研究チーム(コンピューター·アーキテクチャおよび運営体制研究室)が、不揮発性メモリーと超低遅延SSDを一つのメモリー空間に統合する「メモリー-オーバー-ストレージ(Memory-over-Storage、以下MoS)」技術の開発に成功したと発表した。

Jung Myeong Su教授をはじめ、Jang Jie博士後研究員、Kwon Mi Ryeong博士課程、Guk Dong Hyun博士課程が参加した研究チームが新たに開発した同技術は、既存ストレージ技術を再利用するのにインテルオプテイン対比、メモリースロット当たり4倍以上のテラバイト(TB=1,024GB)水準の保存容量を提供しながらも、揮発性メモリー(DRAM)と似たユーザー水準のデータ処理速度を出すことができる。

従来のNVDIMMは運営体制の助けなしにCPUが直接非揮発性メモリにアクセスできるという長所がある。 一方、NVDIMMは、Dラムをそのまま活用し、バッテリーサイズを無限に大きくすることができないため、大容量データを処理できないのが問題だ。

これを解決するための代案としてはインテルのオプテインメモリ(Intel Optane DC PMM)とメモリドライブ技術(Intel Memory Drive Technology)などがある。 しかし、このような技術は、非揮発性メモリにアクセスする度に運営体制の助けが必要なため、NVDIMMに比べて50%水準で読み取り·書き込み速度が落ちる。

Jung教授チームが提案したMoS技術は、超低遅延SSDを主メモリとして活用し、NVDIMMをキャッシュメモリとして活用する。 この結果、SSD大容量の保存空間を使用者にメモリとして使用させると同時に、NVDIMM単独使用時と似た性能を得ることで、未来の永久メモリ技術が持つ限界点を全面改善した。

MoS技術は、マザーボードやCPU内部にあるメモリーコントローラーハブ(以下MCH)に適用され、使用者のすべてのメモリー要請を処理する。 ユーザ要求は、一般的にNVDIMMキャッシュメモリで処理されるが、NVDIMMに保存されていないデータは、超低遅延SSDでデータを読み込んでこなければならない。

既存技術はオペレーティングシステムがこのようなSSD読み取りを処理するのに対し、開発されたMoS技術はMCH内部でハードウェアがSSD入出力を直接処理することにより、超低遅延SSDにアクセスする際に発生するオペレーティングシステム(OS)の入出力オーバーヘッド(追加で要求される時間)を緩和する一方、SSDの大きな容量を一般メモリのように使用できるようにする。

ここで、メモリコントローラハブは一般的にノースブリッジ(North Bridge)として知られており、CPUがメモリ(DRAM)やグラフィック処理装置(GPU)といった高帯域幅装置にアクセスできるようにサポートするハードウェアのことをいう。

Jung教授が今回開発したMoS技術は、ソフトウェア基盤メモリードライブやオプテイン永久メモリー技術に比べて45%削減されたエネルギー消耗量で、110%の「データ読み取り書き込み速度向上」を達成した。

結果として大容量のメモリが必要となり、停電によるシステム障害に敏感なデータセンタ、スーパーコンピュータ等に使用される既存メモリと将来永久メモリに代わるものと期待される。

Jung教授は「未来の永久メモリー技術は一部の海外有数企業が主導しているが、今回の研究成果を基に国内技術と既存のストーリー及びメモリー技術を通じ、関連市場で優位を先取りできる可能性を開いたという点で意味がある」と強調した。

一方、今回の研究は今年6月に開かれるコンピュータ構造分野の最優秀学術大会であるイスカ(ISCA, International Symposium on Computer Architecture)2021で「ハードウェア自動メモリ-オーバーストレージソリューションでストレージクラスメモリの改善(Revamping Storage Class Memory With Hardware Automated Memory-Over-Storage Solution)として発表される予定だ。

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