NEWS

人工知能が錬金術を? ポステック研究チーム、拡張可能因子でランダムな多元素合金の結晶構造予測

2021-03-12    hit . 60939


null

[図の説明]
研究で提案した方法を活用した多元素合金の結晶構造分類モジュール模式図。 印字変換モジュールによりd電子数( )とスピンモーメント( )が拡張可能な形態( , )に変換される。 当該モジュー ルを通じて拡張可能な因子を得ると、三元素合金と高エントロピー合金の構造像を高い精度で予測できる。
b 拡張可能な因子から構成された潜在空間(latentspace)において、多元素 合金のデータ(Exp.)が元素合金のデータ(Cal.)内部に分布していることが確認できる。
c 拡張可能な因子を使えば多元素合金の元素数が増加しても同一の訓練データを使うため、訓練データ生成のためのコストを大幅に節約することができる。

多元素合金データが訓練過程に関与しなかったにもかかわらず、多元素合金の結晶相が80.56%の精度で予測することを確認した。
また,高エントロピー合金の場合,84.20%の精度で予測された。 研究チームが開発した方法によると、従来の研究に比べ約1,000倍程度の計算費用を節約できるという。

鉛や銅のような安価な金属を金にしようとした錬金術はまだ成功していない。
しかし、近現代に入ってメインの元素に2、3の補助元素を混ぜる合金が開発され、現代版錬金術は、高エントロピー合金のように強度の高い最先端の金属材料を作ることができるようになった。もはや人工知能と共に、何度の実験がなくても先端素材の結晶構造を予め予測できる時代が到来した。

POSTECH化学科のシム·ジフン教授、ジン·テウォン博士(第1著者、現在KAIST)の研究チームや人工知能大学院のパク·ジェシク教授は、共同研究を通じ、巨大な訓練データ無しに拡張可能因子で多元素合金の決定構造を予測できるシステムを開発した。
ここで拡張可能因子は既存の因子を因子変形(feature transformation)過程によって異なる種類の合金素材に拡張可能な形態に変えた因子を言う。
固体は結晶構造によって特定の性質が決まる。 結晶構造は同じであるが、化学組成が一定の範囲で連続的に変化する素材である固溶体高エントロピー合金の場合、結晶状により剛度や延性のような機械的特性が異なる。


したがって、物質の結晶構造を予測することは新しい機能性物質を探すのに決定的な役割をする。 最近では機械学習によって結晶構造を予測する手法が研究されているが、
ここには訓練に必要なデータを用意するまでに莫大な費用がかかる。

研究チームは、80%以上のデータを訓練過程に使う従来の人工知能モデルの代わりに、拡張可能因子や二元素合金のデータを通じて、高エントロピー合金の結晶構造を予測する人工知能モデルを設計した。
これは、二元素合金の結晶 構造データだけで訓練した人工知能モデルで、高エントロピー合金を含めた多元素合金の結晶構造を予測した初の研究だ。
研究チームは実験を通じて、多元素合金データが訓練過程に関与しなかったにもかかわらず、多元素合金の結晶相が80.56%の精度で予測することを確認した。
また,高エントロピー合金の場合,84.20%の精度で予測された。 研究チームが開発した方法によると、既存研究と比較して約1,000倍程度の計算コストを削減できると予想される。
研究を主導したシム·ジフン教授は「新素材開発のために人工知能方法論を適用するためには巨大なデータセットが求められる」とし「今回の研究を通じて巨大なデータセットを確保することなく先端素材の結晶構造を効果的に予測できるようになったという点で意味がある」と説明した。

一方、今回の研究は国際学術誌「サイエンティフィック·レポート(Scientific Reports)」に「拡張可能な因子(feature)による無作為多元素合金の加速化した結晶構造予測(Accelerated crystal structure prediction of multi-elements randomalloyusing expandable features)」というタイトルで掲載された。

*本件についてお問い合わせ事項がございましら、当ホームページの「お申込み/お問い合わせ」か下記の連絡先へご連絡お願いします。
部署名:SEOIL E&M 企画マーケティンググループ
TEL :+82)2-6204-2033
E-mail : pl@seoilenm.com